vol.187『“他人への期待”を捨てる——自分だけがコントロールできる領域』

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

⏱ 読了目安:約3分

「なんで分かってくれないんだ」と嘆く夜の正体。

「言わなくても分かるだろう」「もっと主体的に動いてくれ」

元社長時代の俺は、社員に対して勝手に“理想の像”を押し付け、それが裏切られるたびに一人でイライラし、勝手に絶望していた。今思えば、それは相手の問題ではなく、俺自身の「過剰な期待」が引き起こした自爆だった。

他人を変えることはできない。その事実に心から降参したとき、本当の自由が手に入った。

「期待」という名の呪縛を解くのは、自分自身だ。

こんな人に読んでほしい

  • 周囲の人間に対して「もっとこうしてほしい」とイライラしてしまう人
  • 部下やチームメンバーとの距離感に悩んでいるリーダー
  • 人間関係のストレスで毎日が重苦しく感じている人

この記事で伝えたいこと

  • 「他人への期待」は、自分自身の首を絞める行為である
  • コントロールできるのは「自分の反応」と「次の行動」だけ
  • 期待を捨てることは、相手を切り捨てることではなく、自分を救うこと

1. 期待という名の「勝手な契約」

社長時代の俺は、無意識に社員と「勝手な契約」を結んでいた。「給料を払っているんだから、これくらいやって当然だ」「俺がこれだけ情熱を伝えているんだから、同じ熱量で返してくれるはずだ」と。

だが、それは俺の脳内だけに存在する契約書だ。相手がそれにサインした覚えはない。サインのない契約が守られるはずもなく、俺は勝手に裏切られた気分になり、勝手に怒りを募らせていた。期待とは、いわば相手に自分の幸せの鍵を預けてしまう、非常に危うい行為なのだ。

2. 他人は変えられない。だが、仕組みと自分は変えられる。

ある時、ふと気づいた。「相手に期待してイライラしている時間は、1円の価値も生んでいない」と。そこから俺は、思考のベクトルを180度変えた。

相手の行動が気に入らないなら、期待して待つのではなく「なぜその行動が起きるのか」という仕組みを疑う。あるいは、「自分の伝え方に不備はなかったか」を検証する。他人を変えるエネルギーを、すべて「自分がコントロールできる領域」に注ぎ込んだのだ。

「相手が動かない」という事実は変えられなくても、それに対して「自分がどう動くか」は1秒で決められる。

3. 期待を捨てた先に広がる、静かな世界

「期待を捨てる」と言うと冷たく聞こえるかもしれない。だが、実際はその逆だ。勝手な理想を押し付けるのをやめると、ありのままの相手が見えてくる。期待通りに動かない部下を責めるのではなく、「この人は何が得意なのか」「どう伝えれば伝わるのか」という、より建設的なコミュニケーションが生まれる。

何より、自分の心が穏やかになる。「なんで?」という問いを「じゃあ、自分はどうする?」に変える。この一歩が、再出発を支える最大の武器になる。

まとめ

  • 期待は、相手に自分の幸せを委ねてしまう毒になる
  • コントロール不能な「他人」ではなく、100%制御できる「自分」に集中せよ
  • 期待を手放したとき、人間関係はよりクリアで楽なものに変わる

次回予告

vol.188『“休み方”を知らない末路——動かない勇気が生む次の活力』

次回は、多くの日本人が苦手な「休息」について。元社長時代、休むことを「罪」だと思って走り続け、結局心が壊れた日の話。戦略的に「止まる」ことが、なぜ前進するために不可欠なのかを書きます。

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