借り物の言葉では、人は動かなかった。
「有名コンサルの言葉を引用しても、社員の心は動かない」
私は一時期、外部のセミナーやビジネス書で仕入れた言葉をそのまま使い、現場に伝えていた。
しかしそれは、自分の経験や想いを通さない“コピー”でしかなく、社員には響かなかった。本当に必要だったのは、“自分の言葉”で語る勇気だった。

こんな人に読んでほしい
- 部下やチームにメッセージが伝わらないと悩んでいる経営者
- 営業会議で“言葉が空回り”していると感じている人
- 自分の想いをどう言葉にすればいいか迷っている人
この記事で伝えたいこと
- 借り物の言葉ではなく、自分の経験を通した言葉の大切さ
- 営業戦略を現場に落とすときに必要な“自分の言葉化”の方法
- 信頼を積み重ねるには“等身大の言葉”が欠かせないということ
1. 借り物の言葉が響かなかった理由
ある時期、私は会議で有名経営者のスピーチやコンサルのフレーズを引用していた。
だが現場の反応は冷めていた。なぜなら、その言葉は“私自身の経験”を通していなかったからだ。
社員にとっては「また本で読んだ話か」という距離感しか残らなかった。
2. 自分の言葉に変えた瞬間
転機は、ある営業会議で「数字が足りない」と叱責したとき。社員の一人にこう返された。
「社長はその数字のために、実際にどんな行動をしてきたんですか?」
ハッとした。自分の言葉で語らなければ、説得力はゼロだと痛感した瞬間だった。
3. 自分の言葉で語る営業戦略
それ以降は、外部の知識をそのまま伝えるのではなく、自分の失敗や成功体験に紐づけて話すようにした。
「この施策は、私が実際にやって失敗した。でも次にこう変えたら成果につながった」——そう語ると、社員の表情が変わった。
営業戦略も、結局は自分の言葉で語れるかどうかで現場の実行力が決まると学んだ。
まとめ
- 借り物の言葉では人は動かない
- 自分の経験を通した言葉こそが信頼を生む
- 営業戦略は“自分の言葉”で語ることで初めて現場に根付く
次回予告
vol.14『やり直すことは、逃げじゃない』
次回は、経営の現場で直面した「撤退と再挑戦」の意思決定について。
やり直すことを“逃げ”と捉えて失敗した経験から学んだことをお話しします。
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