vol.48『機能を盛り込みすぎた日——“全部入り提案”が失注を招いた』

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

足した安心は、相手にとって“決められない理由”になる。

「全部入れておきました」の一言が、商談を止めてしまった。

私は機能を盛るほど安心してもらえると思っていた。しかし、実際は選択肢が増えるほど顧客は迷い、価格は膨らみ、決裁は遠のいた。

経営者として、盛り込みすぎた失敗と、削ることで通した提案の学びをここに残す。

“全部入り提案”が意思決定を遠ざけた瞬間

こんな人に読んでほしい

  • 提案の資料がいつも分厚くなってしまう営業責任者
  • 「比較しづらい」「価格が高い」と稟議で止まることが多い人
  • まずは小さく始めたい顧客に応える設計を学びたい経営者

この記事で伝えたいこと

  • “全部入り”が失注につながる構造を理解すること
  • 削る提案が勝率を上げる理由
  • 段階導入で信頼を積み重ねる重要性

1. 足すほど安心と思っていた過去

提案書にCRM、運用代行、教育パッケージ、将来拡張機能……思いつくものを全て盛り込んだ。
「これなら安心です」と言った私に返ってきたのは「本当に全部必要?」の一言。
結果、比較不能・高額・導入リスク大というレッテルが貼られ、失注に終わった。

2. 削る勇気が通す提案を生んだ

失敗を機に「課題1つ、成果1つ、検証範囲1つ」に絞る設計に切り替えた。
提案はスリム化し、補足機能は付録扱いに。
まずは小さく導入し、成果が出れば自然と次のステップに進む。この流れが意思決定を加速させた。

3. それでも前に進む理由

足す安心より、削って成果を約束する方が信頼される。
経営者として大切なのは「導入後の成功を描けるかどうか」。
小さく始め、確実に積み上げることが、次の受注につながる道だと学んだ。

まとめ

  • “全部入り”は決裁を遠ざける
  • 削ることで意思決定は加速する
  • 段階導入が信頼と継続受注を生む

次回予告

vol.49『提案が長すぎた日——“1枚企画”で動き出した商談』

次回は、分厚い提案書が逆効果だった失敗と、1枚に絞ったことで顧客が動いた経験について書きます。

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