机の隅に残された走り書きが、再挑戦の原点になった。
「営業は数字を追うものじゃない、人を支えるものだ」
経営の渦中で書き殴った一文が、倒れそうな自分を立ち直らせた。
そのメモは、売上至上主義に傾いた私に「原点」を突きつけた。
誰のために営業しているのか? なぜこの事業を続けるのか?限界を感じた経営者に必要なのは、新しいノウハウではなく、忘れかけていた“自分の言葉”だった。

こんな人に読んでほしい
- 営業の現場で「数字」と「人」の間で揺れている経営者・リーダー
- 日々の商談や会議に追われ、原点を見失いかけている人
- 過去の自分の言葉を今の武器に変えたい人
この記事で伝えたいこと
- 「数字」と「人」の両立こそが営業の本質であること
- 経営者自身が残した“メモ”が、未来の意思決定を支えること
- 迷ったときは「原点に帰る」ことが最も実践的な突破口になる
1. あの日のメモがよみがえった瞬間
机の引き出しから出てきた、数年前に書いたメモ。
「数字は追うためでなく、人を支えるためにある」——当時は当たり前に思っていた言葉が、忙殺の中で忘れ去られていた。
その言葉を目にした瞬間、胸の奥にあった違和感が一気に言語化された。
2. 営業課題を思い出させた“原点”
メモをきっかけに、私は経営者として直面していた営業課題を整理し直した。
①顧客選定の迷走:数字を追うあまり、理想顧客像から逸れた案件を抱え込んでいた。
②プロセスの軽視:KPIばかりを追い、顧客の課題解像度を深掘りしないまま提案していた。
③現場の疲弊:数字を追わせすぎて、人材が摩耗していた。
“原点の一文”は、経営課題をすべて炙り出す鏡になった。
3. それでも前に進めた理由
経営を辞めるか、もう一度立て直すか。選択の分かれ道で、私は「人を支える営業を作る」と決めた。
その一歩は大きな改革ではなく、小さな修正から始まった。
会議で「数字」ではなく「顧客の声」を先に共有する。
KPIの報告書に「現場の一言」を必ず入れる。
メモが示したのは、“やり方”よりも“あり方”だった。
まとめ
- 数字と人のズレが限界を生む
- 過去に残した一文が未来を救うことがある
- 原点に帰ることは、最も実践的な営業改善策
次回予告
vol.12『今日を生きるだけで、十分すごい』
次回は、再挑戦の日々の中で気づいた「小さな一日を積み重ねる強さ」について書きます。
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