vol.203『覚醒の第二創業——「社長」に戻るのをやめた時、真のビジネスが始まった』

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

⏱ 読了目安:約3分

「社長」という名の重い鎧を脱ぎ捨てた瞬間、世界は驚くほどクリアに見え始めた。

「俺はもう、何者でもない。ただの、一人の『商売人』だ。」

恩師の言葉が、俺の胸の奥でくすぶっていた最後の執着を焼き払った。再び「社長」の椅子に座ることばかりを考えていたこれまでの日々は、結局、過去の自分を守るための防衛戦でしかなかった。肩書きを捨て、現場の最前線で「価値」と「対価」の交換に没頭した時、俺はかつての数億円を動かしていた頃には味わえなかった、商売の真髄に触れることになる。

それは、組織という盾を持たない「個」が、自らの腕一本で道を切り拓く「第二創業」の始まりだった。

肩書きを捨てて手に入れたのは、どこへ行っても生きていける「本物の自由」だった。

こんな人に読んでほしい

  • 過去のキャリアや肩書きに縛られ、今の自分を肯定できない人
  • 「組織」や「役職」がない自分には価値がないと不安を感じている人
  • ビジネスの原点に立ち返り、自分の力で「稼ぐ」実感を求めている人

この記事で伝えたいこと

  • 肩書きは「武器」ではなく、時に視界を塞ぐ「目隠し」になるという視点
  • 顧客が求めているのは「誰か」ではなく「どんな価値を提供するか」である
  • 自分自身を商品にする覚悟が、最強のビジネススキルを覚醒させる

1. 肩書きという「檻」からの脱出

恩師に「社長に戻るのをやめろ」と言われた時、全身から力が抜けるような、それでいて深い安堵感を覚えた。これまで俺を苦しめていたのは、不採用通知でも年下の若手からの指摘でもなかった。「早く元の場所(社長)に戻らなければならない」という、自分自身が作り上げた強迫観念だったのだ。

その執着を捨てて営業の現場に立つと、見える景色が一変した。これまで「社長室」という檻の中から俯瞰していたビジネスは、どこか無機質なゲームのようだった。だが今は違う。目の前の顧客が何に悩み、何を恐れ、何に希望を見出しているのか。その「生の声」が、かつてない解像度で俺の脳に突き刺さってくる。

2. 比べないことが教えてくれた「究極の稼ぎ方」

「かつての俺」という幽霊と競うのをやめた時、俺は「究極の稼ぎ方」を見つけた。それは、自らが媒体となり、顧客の課題を解決する「ソリューションそのもの」になることだ。会社という看板がなくても、俺の経験と、俺の言葉と、俺の熱意が、顧客の心を動かし、実際に利益をもたらす。

誰かと自分を比較して一喜一憂している時間は、もはや一秒もなかった。目の前の商談に全神経を集中させ、一円の重みを噛み締めながら積み上げる成果。それは、かつてハンコ一つで動かしていた億単位の資金よりも、遥かに重厚な「実業」の手応えだった。

3. それでも前に進む理由

俺は今、人生で初めて「自分の人生を、自分の足で歩いている」という確信を持っている。看板も、役職も、部下もいない。けれど、俺の腕には現場で磨き上げたスキルと、どんな状況でも価値を生み出せるという揺るぎない自信がある。

更地から始まった俺の「第二創業」は、まだ始まったばかりだ。これからどんな困難が待ち受けていようとも、俺はもう逃げない。この泥臭く、それでいてこの上なく自由な「個」の戦いの中にこそ、俺が探し求めていた真の成功があると分かったからだ。

まとめ

  • 肩書きを捨てた時、ビジネスの本質(価値提供)が見えてくる
  • 自分という「個」を究極の商品に磨き上げることが、最大の防衛策になる
  • 再出発は「リセット」ではなく、経験を血肉に変える「覚醒」のプロセスである

次回予告

vol.204『看板なき個の力——元社長が「自分自身」を商品にして気づいた商売の極意』

「会社」という看板を失った俺が、たった一人で新規案件を勝ち取ってきた。その時、顧客が俺に言った言葉に、俺は涙が止まらなかった。なぜ人は、名もない「おじさん新人」に心を開いたのか。現場で気づいた、小手先のテクニックを超えた『商売の極意』とは──。

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