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「大事なものが多すぎる」——その渋滞は、色で解消できる。
赤=今すぐ、黄=次で備える、緑=機会があれば。
元社長の私は、“全部大事”の会議で毎回つまずいた。言葉で争うのをやめ、仕事を3色で塗るだけにしたら、チームの足並みが揃った。
順位は議論で決めない。色の定義で決める。迷いが消えると、仕事は前に進んだ。

こんな人に読んでほしい
- タスクが多すぎて、着手順が毎回あいまいになる人
- 「急ぎ」と「重要」の言い争いで時間を失っている人
- チーム全体で同じ基準で動ける仕組みが欲しい人
この記事で伝えたいこと
- 色の“定義”を先に決めると、優先順位の衝突が消えること
- タスクは“3色×WIP制限”で同時進行を減らすと速くなること
- 日次の色替えルールが、迷いを防ぎ前進を継続させること
1. “3色信号”との出会いで変わったこと
私が導入したのは極めて単純だ。まず、色の定義をチームで固定する。
・赤(Stop or Do Now):期限T-24h以内/売上直結/顧客影響がある。今やる。
・黄(Prepare Next):赤になる前の前段。依頼・下準備・情報待ちを整える。
・緑(Grow/Improve):成長・改善投資。空き時間 or ブロックでまとめてやる。
さらに、WIP(同時進行)制限を色ごとに設定した。赤は「最大2枚」、黄は「最大3枚」、緑は「無制限ではなく時間枠」。
朝礼ではボードを見ながら、赤→黄→緑の順に15分で整列。議論はゼロ。色の定義が全てを決める。
導入後、未完了の赤タスクは週平均5件→1件に。迷いが消えると、速さは勝手に上がった。
2. 比べないことが教えてくれたもの
他社のOKRや点数付けを真似ても、現場は動かなかった。効いたのは、自社の“詰まり方”に合わせた色の定義だ。
私が使った実務ルールはこうだ。
①赤のSLA:着手は30分以内、進捗は2時間ごとに共有。
②黄の前倒し:赤化のトリガー(期限・依存関係)をカードに明記。
③緑のブロック:毎日45分の“緑枠”を固定。緊急に奪わせない。
④色替えの権限:本人が自由に変更OK。ただし理由を1行ログへ。
比べないで決めた定義は、チームの現実に刺さる。色が意思決定を代行するからだ。
3. それでも前に進む理由
3色は、万能ではない。赤が多すぎる日は、体制の悲鳴だ。そんな時こそ、赤のWIPで天井を作り、溢れた分は「受けない」勇気を持つ。
私は、“色で断る”ことを覚えた。感情ではなく定義で線を引くと、関係はむしろ健全になった。
迷いは、人を遅くする。色は、迷いを消す。だから今日も、私は仕事を塗り替えてから始める。
まとめ
- 優先順位は議論でなく“色の定義”で決める
- 赤2・黄3・緑は時間枠——WIP制限で渋滞を作らない
- 色替えの権限とログで、現場が自走しリーダーは詰まりだけを見る
次回予告
vol.81『メールは“件名で9割”——開封後3秒で動いてもらう』
次回は、メールの件名設計を分解。タグ×動詞×期限の型で、開封直後に“動いてもらう”具体策を書きます。
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