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「名詞の山」から「動詞の一手」へ——それだけで今日が片づき始めた。
“企画”ではなく「書く」、“見積”ではなく「送る」。
元社長の私は、立派なToDoのリストを眺めるほど動けなくなった。名詞で書かれたタスクは、始め方が分からない。そこで、1カード=1動詞のルールに切り替えた。
カードを裏返せば、最初の一手が必ず見える。迷いが消えると、ToDoは回り出す。

こんな人に読んでほしい
- ToDoが増えるほど手が止まると感じている人
- 「どこから始めれば…」とPC前で固まる時間が長い人
- 今日の仕事を“3つの完了”で締めたい人
この記事で伝えたいこと
- “1カード=1動詞”が着手抵抗を最小化するという視点
- 名詞→動詞→所要時間→締切の順で設計すると回り出すこと
- 1日を「3つの完了」で締めると、自信と継続が積み上がること
1. “1カード=1動詞”との出会いで変わったこと
以前の私のボードは「提案書」「見積」「面談準備」…名詞だらけ。結果、最初の一手が無いから先延ばしが常態化していた。
そこで、カードのルールを次の4点に固定した。
①タイトルは動詞で始める(例:送る:A社見積 / 書く:提案1章 / 電話する:◯◯部長)
②1カード=1動詞(複数動詞が入ったら必ず分割)
③所要時間は25/50/90の三択(悩まない)
④着手トリガーを1行で書く(例:テンプレ複製→金額差し替え→PDF出力)
これだけで、朝の着手速度が上がった。特に効いたのは「送る」「書く」「決める」の三語。名詞は持ち越されるが、動詞は終わる。
実際、週の完了カードは21枚→36枚に増え、残業は体感で30%減った。ToDoは量ではなく、動詞の粒度がすべてだと気づいた。
2. 比べないことが教えてくれたもの
華麗なタスク管理アプリを渡しても、チームは変わらなかった。効いたのは、「誰でもできる分解の型」を置くこと。私が回したステップは以下。
・名詞の棚卸し:リストの名詞を全部書き出す(例:提案書/予算/採用/サイト改修)
・動詞化ワーク:各名詞に対し「最初の動詞は?」を3分でブレスト(例:書く/送る/決める/依頼する/確認する)
・1カード=1動詞に分解:動詞が2つ以上なら必ず分割し、所要時間を25/50/90で付与
・締切の定義:「完了の基準」をカード内に一行で(例:PDF送信履歴がSlackに残る)
他社の高度なフレームより、自社の着手抵抗を消す“最小の型”が成果に直結した。
3. それでも前に進む理由
完璧に分解してから動くと、永遠に始まらない。私の合言葉は、「雑に動詞化→すぐ1枚やる」。1枚でも終われば、勢いが次を呼ぶ。
一日の最後は、「今日の3完了」を振り返る。カードの量ではなく、「動詞で終わったか」で日を締めると、自己効力感が静かに積み上がる。
まとめ
- タスクは“名詞”から“動詞”へ——1カード=1動詞で着手抵抗を消す
- 25/50/90の所要時間と「完了の基準」をセットで書く
- 一日を「今日の3完了」で締めて、勢いを翌日に渡す
次回予告
vol.80『優先順位は“3色信号”——迷いを塗り替えるだけで進む』
次回は、優先順位で迷子になる問題を“信号の3色”で一掃。色で決める運用と、チーム全体の判断を速くする公開ルールについて書きます。
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