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上司は“良い提案”より、“押しやすい提案”を選ぶ。
決裁は、資料の中身よりも「道筋のシンプルさ」で決まる。
元社長の頃、内容は良いのに現場で止まる案件を何度も見た。
そこで気づいたのは、決める側に必要なのは「説得材料」ではなく、上司がそのまま押せるレールだということ。僕は資料を「要点1枚+根拠1枚」の二段構えに変えた。結果、承認の速度が目に見えて上がった。

こんな人に読んでほしい
- 提案は刺さるのに、社内決裁で寝かされがちな営業・担当者
- レビューで「良いけど今は時期じゃない」と言われ続けている人
- 上司が上に通すときに“説明が長くなる”と感じている人
この記事で伝えたいこと
- 決裁は「道筋設計の勝負」——資料は二段構えに分けて作る
- 上司が使う“そのまま押せる文言”を先に用意する
- 明日から使えるテンプレと、現場で詰まりやすい点の回避策
1. 「要点1枚+根拠1枚」に変えたら何が起きたか
以前は20~50枚のスライドで論破しにいった。会議は盛り上がるが、決裁は前に進まない。
そこで、A4片面の要点1枚と、裏側に根拠1枚だけに圧縮した。面談では「要点」を読み上げ、そのまま上司に回せる言葉でチェック欄を用意。
結果、担当→上長→決裁のバトンが軽くなり、“その場OK”が増えた。理由は簡単、説明を代行する紙になったからだ。
2. 比べない資料——“上司が押す言葉”だけを残す
他社の分厚いRFPを真似すると、うちの現場は止まる。必要なのは、押すときに必要な最小文言だけ。
守るのは二段構えの型:
[要点1枚(表)= 上司が読む面]
①結論(1行):本日Aプランで開始。初月△%削減/納期○/○
②条件(各1行):価格・範囲・契約期間・支払・リスク対策(責任分界)
③価値(各1行×3):Before→After/数値効果/安心材料(実績)
④次の一手(チェック式):□Aで進行 □Bへ切替 / 有効期限 / 連絡先
[根拠1枚(裏)= 担当が尋ねられた時に使う面]
・効果試算の前提(表形式、3行以内)
・費用内訳(固定+変動)
・リスクと対処(箇条書き3つ)
・導入スケジュール(週単位、4行以内)ルール:数字は最大3つ、各見出しは1行で言い切る。詳細はURL/別紙に逃がし、要点1枚だけで決裁ができる設計にする。
3. それでも前に進む理由
決裁者は忙しい。
だから、読む量を減らし、押す行為を増やす。チェック欄・有効期限・次の一手で、押す口実を先に作る。
これは“小手先”ではない。決裁の行動設計だ。上司が使う言葉に最初から合わせれば、社内の摩擦は劇的に減る。
まとめ
- 資料は「要点1枚+根拠1枚」の二段構えで、決裁の道筋を短くする
- 上司がそのまま押せる言葉(結論・条件・次の一手)を先に置く
- 数字は3つまで、言い切り1行——詳細は別紙/URLへ
次回予告
vol.102『“反対の先回り”——否決理由を3行で潰す』
次回は、よくある否決理由(コスト・工数・リスク)を“3行カード”で事前に消す方法。会議前に勝負を決める準備術を書きます。
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