vol.186『“完璧主義”という名の逃げ場所——60点で出す勇気』

ブレイクタイム

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「完璧じゃないと出せない」は、ただの臆病だ。

「まだここが気になって…」「もうちょっと修正してから…」

元社長時代の俺は、この言葉を盾にして提出を遅らせていた。細部のクオリティにこだわる自分を「プロ意識が高い」とすら思っていた。だが、それは大きな勘違いだった。

俺は、世に出したものが批判されるのが怖くて、「完璧」という終わりのない作業に逃げ込んでいただけだったのだ。

100点を目指して0点になるより、60点でも世に出す。

こんな人に読んでほしい

  • 資料作成やメールの推敲に時間をかけすぎてしまう人
  • 「まだ準備不足だから」と新しい挑戦を先延ばしにしている人
  • 提出ギリギリまで修正を繰り返して疲弊している人

この記事で伝えたいこと

  • 完璧主義は「品質の追求」ではなく「批判への恐怖」である
  • ビジネスでは「遅い100点」より「早い60点」が価値を持つ
  • 「雑でも出す」ことが、プロとしての最大の誠意になる理由

1. 100点を目指して、0点になった日

社長時代、重要なプレゼン資料の作成で徹夜をしたことがある。フォントのサイズ、図の配置、言葉のニュアンス…細部まで徹底的にこだわった。「これで完璧だ」と自己満足に浸っていた。

しかし、時間をかけすぎたせいで、関係者への事前共有が遅れた。結果、会議の場で「この前提条件、違ってない?」「こっちの数字はどうなってる?」と根本的な指摘が相次ぎ、俺の“完璧な資料”は議論の土台にすら乗らなかった。

俺は「クオリティ」を追求していたつもりで、実は「フィードバックを受ける機会」を自ら捨てていたのだ。世に出なければ、どんなに時間をかけても価値はゼロだ。

2. 60点は「手抜き」じゃない、「戦略」だ

今の俺は、何かを作る時「まずは60点で出す」と決めている。これは手抜きじゃない。最速でフィードバックをもらい、方向性を修正するための戦略だ。

60点の段階なら、まだ修正が効く。「ここ、ちょっと違うかも」と言われても、「なるほど、じゃあこう変えます」とすぐに方向転換できる。傷も浅い。

だが、100点(だと思い込んだもの)まで作り込んでしまうと、修正への心理的ハードルが上がる。「せっかくここまでやったのに…」と、指摘を受け入れられなくなる。結果、間違った方向に全力疾走してしまうのだ。

3. 「雑でも出す」がプロの仕事

プロとは、完璧なものを作る人ではない。**「相手が求めている成果を、期限内に届ける人」**のことだ。

相手が求めているのは、あなたの芸術作品のような資料ではない。「今、判断するための材料」だ。であれば、多少見栄えが悪くても、誤字があっても、必要な情報が揃った時点で出すのが誠意だ。

完璧主義という名の殻に閉じこもるのは、もうやめよう。未完成な自分を晒す勇気を持て。その「雑さ」の中にこそ、前に進むためのヒントが隠されている。

まとめ

  • 完璧主義の本質は「批判されることへの恐怖」
  • 60点で出すことは、最速で軌道修正するための賢い戦略
  • 期限内に成果を届けることこそが、プロの仕事である

次回予告

vol.187『“他人への期待”を捨てる——自分だけがコントロールできる領域』

次回は、人間関係のストレス源「期待」について。元社長時代、「なんで動いてくれないんだ」と部下に期待しすぎて勝手に消耗した話。他人を変える努力をやめて、自分を変える努力に集中する生き方について書きます。

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