vol.142『“言葉にするリハビリ”——うまく話せない自分から抜け出す書き出し習慣』

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

⏱ 読了目安:約3分

言葉が出ない日は、書くことで自分を取り戻せる。

「相談したいのに、言葉が出てこない」。

そんな時期があった。頭の中では不安や焦りが渦巻いているのに、いざ口にしようとすると、何からどう話せばいいのか分からない。

元社長としてのクセで、つい“整理された言葉”を話さなければと思い込んでいたのも原因だった。けれど再スタートの現場では、そんな余裕はどこにもない。

そこで頼ったのが「話す前に書く」という、ささやかなリハビリ習慣。会議用メモの作法と、再スタート中のノート術を組み合わせた、“書いて整える”方法だった。

静かな机でノートに言葉を書き出しているシーン

こんな人に読んでほしい

  • 相談したいのに言葉がうまく出てこない人
  • 頭の中が散らかっていて、人に話す前に整理したい人
  • 再スタートの不安を、一度“言葉にして外に出したい”と感じている人

この記事で伝えたいこと

  • 話せないときこそ「書く」ことで整うという視点
  • 自分の本音を引き出す簡単な書き出し手順
  • 再スタートの不安を“言葉の形”にして軽くする方法

1. 話せない時期を救ってくれた“書き出し”という逃げ場

再スタート期のある日、誰かに話そうとした瞬間に、言葉がうまく出てこなくなった。
「何から話せばいい?」「どう説明すれば伝わる?」と考え始めた途端、頭の中が余計に混乱する。

元社長時代は、会議も商談も“結論から話す”が当たり前だった。けれど再スタート中は、その結論すら自分で見えていない。話せないのは当然だった。

そんな時に思い出したのが、社長時代に自然と使っていた会議メモの作法。
・事実を書き出す
・感情を書き出す
・次の一歩を書き出す
この3段階の整理は、話す前の“言葉の準備運動”にもなる。

書いてみると驚くほど頭が軽くなる。
「話せない」のではなく、“言葉にする前の整理が足りていなかっただけ”だと気づいた瞬間だった。

2. 3つのステップ——“話す前に書く”だけで言葉は整う

書き出し習慣は複雑なものではない。むしろシンプルだから続く。

① 事実を書く(30秒)

「いま起きていること」を淡々と書く。
・何があったのか
・どんな状況なのか
・どこで詰まっているのか
ここには感情を入れなくていい。まずは“外側の整理”をする。

② 感情を書く(60秒)

事実を見たあとに湧いている気持ちを短く書く。
「正直こわい」「焦っている」「自信がない」など、きれいに書く必要はない。
ここでようやく、自分の本音が文章という形で姿を現す。

③ 次の一歩を書く(30秒)

「今日できる最小の行動」を1つだけ書く。
・メール1通送る
・5分だけ調べる
・一旦休憩を入れる
大事なのは、行動を“極端に小さく”すること。
これだけで、言葉が未来へ向き始める。

この3つのステップを書くと、相談相手にも伝えやすくなる。
書いた内容をそのまま見せてもいいし、話すときの“台本”にしてもいい。

3. 言葉は準備すれば出てくる——だから焦らなくていい

言葉が出てこないとき、人は「自分が弱くなった」と思いがちだ。
でも実際には、ただ疲れているか、頭の中が散らかっているだけ。

書き出すことで、言葉はゆっくり戻ってくる。
それは“能力”ではなく、“整え方”の問題だったと気づける。

再スタート中は、うまく話せない日があって当然だ。
その日に無理やり人に話そうとしなくてもいい。

まずは自分のために書く。
書いた言葉が、やがて他人に届く言葉に育っていく——その順番でいい。

まとめ

  • 言葉が出ないのは“弱さ”ではなく“整理不足”である
  • 事実→感情→次の一歩の順に書くと、自然に話せる状態に戻る
  • まずは話すためではなく、自分を整えるために書けばいい

次回予告

vol.143『“小さな前進の拾い方”——成果ゼロの日でも積み上がる記録術』

次回は、行動できた実感がなくても、「今日、自分はここまで進んでいた」と気づけるための“微差の記録術”についてまとめていきます。再スタート期に支えられた、小さな前進を見逃さない習慣の話です。

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