⏱ 読了目安:約3分
厚い提案より、刺さるのは“1枚の具体”。
夜更けまで作り込んだ完璧な提案書。翌朝、返信はゼロ——。
元社長として痛感したのは、「読む前に判断されている」という事実でした。
そこで全てを削ぎ、導入前→導入後が一目で伝わる“1枚事例”に直したら、最初の返信が返ってきたのです。

こんな人に読んでほしい
- 資料を送っても返事が来ず、商談が進まない人
- 提案書づくりに時間をかけているのに成果が出ない人
- 経営者や決裁者に“短時間で”伝えるコツを掴みたい人
この記事で伝えたいこと
- 決裁者は「細かさ」より「一目での納得」を求める
- “1枚事例”は返信・面談設定のトリガーになる
- 作り込みよりも「相手が動ける具体」を優先する
1. 刺さらない資料の共通点
元社長の立場で受け取る資料は、忙しい時ほど最初の3秒で「読む/読まない」が決まります。長文、抽象表現、メリットの羅列——。どれも“自社での姿”が見えない。だから既読で止まる。刺さらない資料の共通点は「相手の頭の中で再生される映像がないこと」でした。
2. “1枚事例”に直した手順
分厚い提案書を捨て、A4一枚に集約。左半分に「導入前(課題・現場の声)」、右半分に「導入後(具体的な変化・数字)」を配置。最後に“次の一歩”を1行だけ——「15分だけ具体例をご紹介させてください」。この形にした瞬間、返信率が目に見えて上がりました。
3. 決裁者が欲しいのは“判断の瞬間”
経営者は「比較検討の材料」ではなく「自社でできる絵」を探しています。1枚事例は、その絵を瞬時に見せる道具。情報量を減らしたのではなく、“判断のための情報”だけを残したのです。結果、会う・試す・検討するの動作が早くなる。これは現場でも経営でも同じでした。
まとめ
- 分厚い資料は「読む前に」拒否されることがある
- 導入前後を一目で示す“1枚事例”が返信を生む
- 目的は説明ではなく、相手の「動ける」をつくること
次回予告
vol.58『断られた後の一言——“それでも会いたい”が縁をつないだ』
提案を断られた直後、私が返した一言で関係が続き、半年後に受注へ。元社長の失敗と学びから、関係を切らないコミュニケーションの実例をお届けします。
おまけ・SNS連携
更新情報はX(旧Twitter)でも発信中!
@Okin_san_
元社長のリアル再出発ストーリーをお届けします