vol.144『“一人経営会議”の開き方——迷ったときに立ち返るマイルール』

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

⏱ 読了目安:約3分

決断に迷うのは、弱さじゃない。“会議が足りてない”だけだ。

誰にも相談できない決断ほど、夜に膨らむ。

「この方向でいいのか」「今やるべきはこっちじゃないか」——頭の中で会議が始まって、結論が出ないまま、翌日を迎える。

元社長時代、会議は“決めるため”にやっていた。なのに再スタート中の今は、会議室もメンバーもいない。結果、決断が“感情”に引っ張られやすくなる。

そこで僕は、週に一度だけ「一人経営会議」を開くようにした。自分だけの会議室で、現場と感情と学びを整えて、迷ったときに立ち返るマイルールを更新する時間だ。

一人でノートとコーヒーを前に、振り返りの会議をしているシーン

こんな人に読んでほしい

  • 相談相手がいなくて、決断を一人で抱え込みがちな人
  • 迷いが増えて、動けない時間が長くなっている人
  • 再スタートを“気合”ではなく“仕組み”で続けたい人

この記事で伝えたいこと

  • 一人でも「決める力」を取り戻すための会議の持ち方
  • 迷ったときに立ち返る“マイルール”を育てる方法
  • 現場×感情×学びを整えて、次の一歩を軽くする手順

1. 一人になると、決断は“正しさ”より“気分”に寄る

会社をやっていた頃は、決断の材料が勝手に集まってきた。
数字、現場の声、部下の意見、取引先の反応。良くも悪くも、外部刺激が判断を整えてくれていた。

でも一人になると、材料がそろわないまま決めなきゃいけない。
そのとき決断を動かすのは、たいてい“感情”だ。

・焦っているから、すぐ結果が出そうな方へ行く
・不安だから、守りの選択をしてしまう
・疲れているから、そもそも考えるのをやめる

これ、全部わかる。僕も何度もやった。
ただ、再スタート期に気づいたのは、ここに必要なのは根性じゃないってこと。
「感情で決めないための、定例会議」が必要だった。

それが、週に一度の「一人経営会議」になった。

2. 週1回15分。「一人経営会議」の議題は3つだけ

僕の一人経営会議は、長くやらない。
長くやると、だいたい悩みが増えるだけで終わるから。
だから「15分・3議題」だけにしている。

議題① 現場:今週、何が起きた?(事実)

数字や出来事を淡々と書く。
・やったこと(架電数、提案数、作業量)
・結果(反応、成約、失注)
・変化(やり方を変えた点)
ここでは評価しない。とにかく“事実”を揃える。

議題② 感情:何が刺さった?何が重かった?(心のログ)

次に、感情を見える化する。
・何に腹が立った?
・何が怖かった?
・何が嬉しかった?
感情を拾うのは、弱さじゃない。
感情は、次の行動を邪魔する“原因”にも、背中を押す“燃料”にもなるからだ。

議題③ 学び:来週の“マイルール”を1つ更新する

最後に、ルールを1つだけ決める。
例:
・迷ったら「売上に近い順」に着手する
・疲れが強い日は、判断を翌日に持ち越す(その代わりメモだけ残す)
・提案は“再訪問”を前提に、メモを残す
・月曜は予定を詰めない(守る)

これが積み上がると、迷ったときに立ち返れる“軸”が育つ。
つまり、再スタートの不安を減らすのは、ポジティブ思考じゃなくて「自分ルールの蓄積」なんだと思う。

3. それでも前に進む理由——ルールがあると、ブレても戻ってこれる

人はブレる。これは仕方ない。
どれだけ強い人でも、疲れる日もあれば、焦る日もある。

だから大事なのは、ブレないことじゃなくて、ブレたあとに戻ってこれる場所を持っておくこと。

一人経営会議は、その“帰還地点”になる。
週に一度、自分だけの会議室で、現場と感情と学びを整える。
それだけで、次の一週間の走り方が変わる。

元社長として思うのは、会社も人生も結局、
「判断の質」と「継続の仕組み」でできているということ。
一人でも、会議はできる。
一人でも、意思決定は“整えられる”。

迷ったときほど、会議を開こう。
その15分が、未来のブレを小さくしてくれる。

まとめ

  • 相談相手がいないと、決断は“気分”に寄りやすい。だから会議が必要になる
  • 一人経営会議は「現場(事実)→感情→学び(ルール更新)」の3議題で十分
  • 大事なのはブレないことではなく、ブレても戻れる“帰還地点”を持つこと

次回予告

vol.145『“決めない勇気”——選択肢を減らして迷いを断つ整理術』

次回は、やること・考えることが増えすぎて迷いが増える時期に、どうやって「決めないこと」を決めてきたのかを書きます。元社長時代の反省も踏まえた、“選択肢を減らす”整理術と、再スタートを加速させる取捨選択のコツをまとめていきます。

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