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ダッシュボードは開かれない。壁は、嫌でも目に入る。
数字は“見える場所”に置いた瞬間から、現場の言葉になる。
元社長の頃、精巧なダッシュボードを作ったが、誰も朝に開かない。
ならばと壁に“1枚だけ”貼った。ペンで線を引く音が、売上のリズムに変わった。数字は会議室では育たない。現場の動線上でしか、意思決定の筋肉にならない。

こんな人に読んでほしい
- KPIは決めたのに、現場が数字で会話してくれないと悩む人
- ダッシュボードのアクセス数が伸びず、会議だけが増えている人
- 今日やるべきことが曖昧で、毎朝の立ち上がりが遅いチームの責任者
この記事で伝えたいこと
- 「見える壁1枚」=KPIは物理で置くと行動が変わるという視点
- 壁KPIの設計は“1指標・3色・手書き10秒”で十分
- 明日から導入できるテンプレと、定着のコツ
1. 壁1枚を置いた日、数字が“現場の言葉”になった
以前の僕は、ダッシュボードの美しさに酔っていた。指標は多く、グラフは滑らか。
でも現場は忙しい。朝にPCを開く前に、作業は始まっている。
そこで、入口横に「A3×1枚の壁KPI」を設置。ルールは3つだけ。
・指標は1つ(例:その日の“新規アポ数”or“出荷完了数”)
・3色のペン(赤=警戒域/黒=通常/青=達成超過)
・更新は10秒(朝・昼・終業に縦線を1本)
たったこれだけで、「あと3本で青」が合図になり、手が自然と最優先に向いた。
会議が減って、“いま何をやるか”の迷いが消えた。
2. 比べない可視化——“うち流”は薄く・速く・手書き
他社のKPIボードを真似して要素を増やすと、翌週には誰も書かない。
うち流の原則は、薄い・速い・物理。
・指標は1つだけ(日替わりにしない)。
・目標線はテープで固定(定規で毎日引かない)。
・更新者は当番制(責任の所在を回す)。
・壁の位置は動線の正面(入口/休憩スペース横など)。
・詳細分析はダッシュボードへ。壁は行動のスイッチに徹する。
これで、「数字を見るための時間」ではなく、「数字で動く時間」が増える。
3. 明日から使える“見える壁1枚”テンプレ
用意するもの:A3ホワイトボード/マスキングテープ(目標線)/赤黒青ペン/マグネット3個。
版下レイアウト:
[タイトル] 今週KPI:新規アポ数(目標=15)
──────────────────────── ← 目標ライン(テープ)
日 月 火 水 木 金 土
│ │ │ │ │ │ │ ← 縦軸=累計本数(5刻み)
更新ルール:
・朝=ゼロ基準線を黒で1本、昼=進捗を黒で1本、終業=最終を赤/青で上書き。
・アラート:昼の時点で目標の40%未満なら赤丸→優先タスクを壁にメモ。
・称賛:達成超過は青星★を1つ(翌朝の朝礼代わり)。
定着のコツ:
・最初の2週間は“更新当番表”をボード横に掲示。
・週末にスマホで写真を撮り、チームチャットへ一言共有(壁⇄オンラインの橋渡し)。
まとめ
- KPIは“見える壁1枚”に置くと、現場のスイッチになる
- 1指標・3色・手書き10秒——薄い運用ほど続き、速い
- 壁は行動のスイッチ、分析はダッシュボード——役割を分ける
次回予告
vol.98『“忙しさログ”を捨てる——成果の前に、余白を作る』
次回は、忙しさを積む文化からの離脱。余白を先に確保して、成果の密度を上げる運用に切り替える話を書きます。
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