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止まる場所は、地図にすると動き出す。
「どこで止まって、誰が持っていて、次は何日?」——これだけを一枚で示す。
元社長として痛感したのは、資料の出来よりも流れの見える化が押印を早めるという事実。
写真1枚(vol.116)とA4片面(vol.115)、実況5行メール(vol.117)に、見取り図が加わると、社内の渋滞は一気に解消される。三色の矢印と日付だけで、決裁ラインの“今”が誰でも追える状態をつくる。

こんな人に読んでほしい
- 稟議が「いま誰で止まっているのか」毎回Slackやメールで聞かれてしまう人
- 上司から「全体像が見えない」と差し戻されがちな現場責任者・営業
- 会議を増やさずに、決裁の速度だけを上げたいマネージャー
この記事で伝えたいこと
- 三色・三段・三点で作る「決裁ログ見取り図」の型
- “今日”回すための日付運用(期限・猶予・自動前倒し)
- 写真1枚/A4片面/実況メールとの連携で押印を前倒しする流れ
1. “見取り図”との出会いで変わったこと
以前の僕の組織では、稟議の所在が霧の中だった。誰かが毎回「どこまで?」と聞き回る。
そこで、三色・三段・三点だけの見取り図を導入した。結果、確認のための確認が消え、押印までの平均日数が短縮した。
三色:青=提出・送付、黄=確認・差戻し、赤=停止・要判断
三段(レーン):現場 → 管理 → 決裁
三点(各矢印に添える最小情報):担当者名/期日(MM/DD)/一語タグ(例:配線、見積、安全)
[現場]───>(青:提出 11/16 担当 田中|タグ:見積)
↘(黄:確認 11/17 課長 佐藤|タグ:仕様)
[管理]─────>(赤:停止 11/18 部長 鈴木|タグ:リスク)
[決裁](空欄)重要なのは“文章を足さない”こと。名詞+日付+名前で、全員が一瞬で状況を掴める。
2. 比べないことが教えてくれたもの
他社の複雑なワークフローは真似しない。うちの社内導線にだけ最適化する。運用は次の3ルールで十分だ。
① 期日ルール:赤が出たら翌営業日 10:00 に“黄→青”へ強制更新(差分のみ実況メール)。
② 更新者ルール:各レーンの最上位者が日付と担当を上書き(責任の所在が曖昧にならない)。
③ 公開ルール:誰でも見られる場所に1ファイル固定(リンク・版数は増やさない)。比べるほど情報は増える。止まった場所と次の一歩だけ残せば、速度は上がる。
3. それでも前に進む理由
見取り図は、現場の鼓動を管理と決裁に同期させる装置だ。
三色の矢印に日付を打つだけで、曖昧な不安が“次の一手”に変わる。
迷ったら文章を削る。名詞と日付に戻す。それが、前に進む最短ルートだった。
まとめ
- 三色(青/黄/赤)×三段(現場/管理/決裁)に名詞+日付+名前だけを配置
- 赤は翌日10:00に“黄→青”で再始動——差分は実況メール(5行)で通知
- 写真1枚+A4片面と連携し、“読む前に決められる”通路をつくる
次回予告
vol.119『“三色レビュー5分”——毎朝の更新で稟議を止めない』
次回は、見取り図を毎朝5分で更新する運用術。
誰がやっても回る“色替えの型”と、実況メールへの接続を解剖します。
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