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文章ではなく“風景”を見せる。決裁は速くなる。
上に上がるほど、読む時間はなくなる。残るのは一枚の風景だ。
元社長として痛感したのは、分厚い説明より「現場の一枚」。
導線・リスク・サイズ感が一瞬で伝われば、押印は前倒しできる。焦るほど言葉が増える。だからこそ、現場×感情×学びの三軸で“写真1枚”に情報を集約する。

こんな人に読んでほしい
- 稟議が「よく分からない」で止まりがちな営業・PM
- 文字資料は読まれないのに、現場同行の時間が取れない管理職
- 写真×最小説明で決裁を前倒ししたい経営者
この記事で伝えたいこと
- “机上一枚(A4片面)”を動かす写真の撮り方・載せ方
- 決裁者が見たい3点(導線/危険/サイズ)の可視化法
- 押印までを短縮するキャプション3行テンプレ
1. 現場写真1枚で変わったこと
僕の失敗は、図解で“分かったつもり”にさせていたこと。
ある日、導入場所を俯瞰で撮った1枚に「入口→設置→出口」の矢印だけを重ねて出したら、
決裁者の第一声は「サイズ、通路に干渉しないね」。——この瞬間、議論が前に進んだ。
現場の“距離と窮屈さ”は、言葉では伝わらない。風景で一発が最短だった。
2. 比べないことが教えてくれたもの
高解像度や美麗編集は要らない。大事なのは「決裁者の視点に焦点距離を合わせる」こと。
具体策は3つだけ——
① 導線:入口→設置→出口を矢印で1本ずつ。人の流れは太線、荷物は点線。
② 危険:干渉・段差・火気・電源。赤丸で3点まで。対策は横に名詞+数値。
③ サイズ:実寸比較物(A4紙や名刺)を必ず写し込む。縮尺が即わかる。そしてキャプションは3行以内:
【現状】 昼ピーク時は通路幅80cm/台車通行で干渉発生
【提案】 設置位置を壁側へ10cm後退、配線は上引き
【効果】 干渉ゼロ/稼働率+12%(試験日:11/10)
3. それでも前に進む理由
文字で説得するほど、相手は“確認”をしたくなる。
写真はその確認を先に終わらせる。だから押印が早い。
机上一枚(A4)に写真を1点だけ貼り、結論→数字→リスク対策→次の一手の順に3行で添える。
その一枚が、あなた不在の社内を歩き、決裁を連れてくる。
まとめ
- 決裁は“風景”で進む——現場写真1枚で導線・危険・サイズを一目化
- キャプションは3行(現状/提案/効果)、名詞と数値で固定
- 机上一枚×写真1点×サイン欄で、その日の押印を設計する
次回予告
vol.117『“社内実況メール”——30分で役員まで回す』
次回は、写真とA4を“走らせる”伝達術。要点5行・CC設計・件名の順番で、
決裁ラインを30分で回す社内実況の型を公開します。
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