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プロジェクトは、走り出しで勝敗の7割が決まる。
最高のスタートは“段取りの良さ”ではなく、“転び方の良さ”で作れる。
元社長の頃、僕は30分〜1時間の盛大なキックオフで気合いを入れていた。結果は空回り。
ある日、15分で“初週の転び方”を先に決めるだけにしたら、現場は静かに前へ進んだ。大事なのは理想図ではない。最初に躓く3つを設計しておくことだ。

こんな人に読んでほしい
- 始まってから毎回“想定外”が連発し、初週がバタつく現場責任者
- 会議は熱量があるのに、翌週に進捗が出ない営業・企画担当
- 小規模チームで、短時間で確実に動きを生みたい経営者
この記事で伝えたいこと
- 15分キックオフの“3点固定”(役割・連絡・転び方)の威力
- 初週に必ず転ぶ箇所を先に選び、許容線と回復導線を引く視点
- そのまま使える15分アジェンダ&配布テンプレ
1. “転び方設計”との出会いで変わったこと
以前の僕は、完璧な進行表を作り込んだ。だが現場は必ず想定外で転ぶ。
発想を変え、最初に転ぶ3箇所(例:データ受け渡し/承認待ち/在庫調整)を先に決め、
それぞれに許容時間・一次対応者・連絡テンプレをセットした。
結果、初週の迷いが消え、数字は静かに前へ動いた。
2. 15分キックオフ:そのまま使えるアジェンダ
配布はA4片面「要点1枚」と“初週チェックリスト”。進行役が読み上げるだけで回る。
00:00-02:00【結論】ゴール1行(今週の「○」定義)/数字は最大3つ
02:00-05:00【役割】誰が何をいつ(担当・期限・成果物の置場URL)
05:00-08:00【連絡】チャネル1本化(例:Slack #wk1_kickoff)/既読ルール
08:00-13:00【転び方】最初に転ぶ3箇所を宣言し、各3点を決める
・許容線:何分/どの条件まで許容か
・一次対応:主語を明確に(例:当社が一次受け)
・回復導線:ロールバック/代替案/判断者
13:00-15:00【次の一手】今日中の3タスク/承認のサイン・写真共有ルール:
・数字は3つまで、単位は現場語(分・件・個)。
・連絡は1チャンネルに統一、メールは承認の証跡だけ。
・「転ばない」は禁止。転ぶ前提で“復帰の導線”を先に決める。
3. それでも前に進む理由
初週は“未知”との戦い。未知は想定外ではなく未定義だ。
だから、最初の15分で“未定義の3箇所”を定義し、許容線と主語を決め切る。
うまく転べるチームは、速く立ち上がる。これが実行速度の正体だ。
まとめ
- 15分で「役割・連絡・転び方」を決め切る——初週の迷いが消える
- 転び方は3箇所だけ宣言し、許容線・一次対応・回復導線をセット
- 数字は3つまで、連絡は1本、証跡は写真と要点1枚で残す
次回予告
vol.111『“初週レビュー15分”——3枚のスクショで学習を回す』
次回は、1週間後に行う超短時間レビュー。3枚のスクショだけで“改善の核”を抽出する方法をまとめます。
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