vol.112『“再スタートの朝”——静かな焦りと、確かな一歩』(新章開幕)「またここから始まる」。

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

⏱ 読了目安:約3分

焦りは消さない。足元の一歩に、静かに縛り付ける。

朝、机に座る前に勝負はついている。

元社長の頃、僕は「焦りを消す方法」を探した。消えなかった。代わりに、
焦りを足元の一歩へ結び直す習慣を見つけた。すると、現場の音、心の揺れ、学びの芯が一本に通った。

第二章は、現場×感情×学びの三軸で進む。合図はこの一言——「またここから始まる」。

夜明けのデスクに置かれた一枚のメモ。「今日の一歩」だけが書かれている

こんな人に読んでほしい

  • やることは山ほどあるのに、最初の一歩が重くなる朝に悩む人
  • 焦りを隠しながら現場に立つ管理職・営業リーダー
  • 「またやり直しか」とため息をつきつつも、進みたい経営者

この記事で伝えたいこと

  • 焦りを否定しない——三軸(現場×感情×学び)で“結び直す”視点
  • 朝3分で「今日の一歩」を設計するミニルーチン
  • 再出発を継続させるための“静かな合図”の持ち方

1. 「またここから」との出会いで変わったこと

退任直後、僕の朝はノイズで満ちていた。未読、依頼、未整理のアイデア。
ある日、机に小さな付箋を置いた。書いたのは一行だけ——「今日は○○を1件、△△まで」
それを見てから席に座ると、不思議と心拍が落ちる。
焦りは残るが、向かう場所が決まる。以降、僕の朝はこの順で始まる。

・現場:今日の“音”はどこか(電話・客先・制作・倉庫)
・感情:今の気分を言葉に1行(例:「浅い不安」「小さな期待」)
・学び:昨日のスクショ1枚から、やめる事を1つ選ぶ
そして付箋に一歩だけを書く。これが合図になる。

2. 比べない朝——三軸チェックで“自分の速度”に戻す

他人のToDoやSNSの成果はノイズだ。朝の比較は呼吸を乱す。
僕は三軸を同じフォーマットで点検するだけにした。

【現場】今日の音:____(例:受電5本/荷受け1回)
【感情】今の言葉:____(例:静かな焦り 3/5)
【学び】やめる事:____(例:午前の会議化/Slack雑談)

これで“他人の速度”から離脱できる。
三軸がそろうと、今日の一歩は自然に1行へ落ちる。

3. それでも前に進む理由

焦りは、行き先を失うと暴れる。行き先を与えると、推進力に変わる。
「またここから始まる」と口にするのは、過去の否定ではない。
今日の現場・今日の感情・昨日の学びを結び直し、今ここに立ち直る合図だ。
一歩は小さい。だが、足元でしか道は作れない。

まとめ

  • 焦りは消さない——三軸で“結び直す”
  • 朝3分の付箋に「今日の一歩」を1行だけ書く
  • 比較は息を乱す。自分の音へ戻り、静かに踏み出す

次回予告

vol.113『営業の呼吸』

“現場の音が聞こえる”回。ドアの開閉、椅子のきしみ、相手の間合い——音と間で商談のリズムを取り戻す。
元社長がやっていた、呼吸で整える初動・沈黙・クロージングの“三拍子”を解剖します。

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