vol.119『“三色レビュー5分”——毎朝の更新で稟議を止めない』

シリーズ①:Re:START NOTE|”止まりながら進む日々”

⏱ 読了目安:約3分

色を替えるだけで、今日が進む。

文章を足すな。色を替えろ。——これが毎朝5分の正体。

元社長として痛感したのは、現場が止まるのは「情報が足りないから」ではなく「状態が古いから」。
見取り図(vol.118)を三色で更新し、5行の実況メール(vol.117)に流すだけで、押印の列は前に進む。

“誰がやっても回る”ために、色替えの型を用意しておく。

青・黄・赤の三色レビューを毎朝5分で回す運用イメージ

こんな人に読んでほしい

  • 稟議の「今どこ?」質問が毎朝のように飛んでくる現場責任者
  • 担当者ごとに更新の粒度が違い、進捗の見え方がバラつくチームリーダー
  • 会議を増やさずに、押印までの体感スピードだけを上げたいマネージャー

この記事で伝えたいこと

  • “三色レビュー5分”の型(タイマー運用/色替え基準/引き継ぎ文)
  • 実況メール(5行)への接続で、全員の視界を同時更新する方法
  • 迷ったら名詞に戻す——メモ三語(vol.114)との連動

1. “三色レビュー”との出会いで変わったこと

僕の現場では、朝会をやめて三色レビュー5分に置き換えた。やったことはシンプルで、青=提出/送付・黄=確認/差戻し・赤=停止/要判断の三色だけを、見取り図上で更新する。
5分の手順はこうだ。

  1. 1分:赤の棚卸し(誰・何日・一語タグ)。今日のハードルを口に出す。
  2. 2分:黄の期限更新(猶予→期日)。差分は「一語タグ+日付」だけ上書き。
  3. 1分:青の前倒し設定(次の担当と提出時刻を決める)。
  4. 1分:5行の実況メールを送信(宛先:係長→課長→決裁ライン)。

会議体は増やさない。色と日付だけが動くから、全員の“今日の一歩”がそろう。

2. 比べないことが教えてくれたもの

高機能ツールは要らない。大事なのは色替えの基準をチームで合わせることだけ。うちの基準は下記で十分だ。

青 → 黄:相手に渡った瞬間(Slack既読やメール受信ログでOK)
黄 → 赤:24時間以上“相手待ち”が続いたら自動で赤
赤 → 黄:翌営業日10:00に“差分あり”で再提示
黄 → 青:差戻し解消・再提出が完了したら即青

文章で説明しない。名詞+日付+名前だけを見取り図に残す(例:「見積 11/20 鈴木」)。これが、誰がやっても回る最小単位だった。

3. それでも前に進む理由

三色レビューは、現場の焦りを日付に変換する儀式だ。
5分で色を替え、5行で全社に流す。たったこれだけで、“知らないから止まる”を消せる。
今日も迷ったら、文章ではなく色を触る。決裁は、それで動く。

まとめ

  • 三色(青/黄/赤)×5分で“今”をそろえる——会議を増やさない更新術
  • 色替え基準は4パターンだけ。名詞+日付+名前に統一して迷いを消す
  • 差分は実況メール5行で即共有——見取り図と往復して渋滞を解消

次回予告

vol.120『“承認の前日”——押印直前の一手チェックリスト』

次回は、決裁前日の“最後の一手”。
机上一枚・見取り図・実況メールを束ね、止めやすい理由を先に潰すチェックリストを公開します。

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