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「前年踏襲」は赤字の正式名称だ——社長はまず、ゼロから疑う。
上期の中間レビューで悟った。膨らんだのはコストではない、甘さだ。
元社長の私は、会議室のスクリーンに映る“前年+◯%”の表を破った。営業も採用も広告も、一度ゼロに戻す。そこに置き直すのは、たった90日の勝ち筋だけ。
ゼロベース×90日で組み替えた瞬間、キャッシュは止まり、攻め筋だけが残った。

こんな人に読んでほしい
- 前年踏襲の積み上げ予算に違和感がある人
- 広告費や採用費が売上に繋がらず、キャッシュが痩せている人
- 90日で事業の体勢を立て直したい経営者・営業責任者
この記事で伝えたいこと
- 「ゼロベース×90日」は守り(支出停止)と攻め(資源再配分)を同時に実現すること
- 固定費・変動費・投資の“三色仕分け”で、止める/細らせる/増やすを一気に決めること
- 営業の現場数字(先行/中間/結果)と連動させると、予算は生き物になること
1. “ゼロベース×90日”との出会いで変わったこと
私がやったのはシンプルだ。全ての費目を一度ゼロにし、90日で成果が出るかだけで復活させる。
手順
①三色仕分け:赤=止める(即時停止)/黄=細らせる(50%削減)/緑=増やす(ROI高の攻め)
②CAC逆算:チャネル別にCAC・LTV・回収日数を90日単位で再計算。
③人件費の“役割化”:ポジションではなく動詞で紐づけ(例:獲得/育成/継続)。90日で成果が見えない動詞は一旦凍結。
④営業リンク:KPIは vol.86 の先行/中間/結果の3指標に直結させ、達成に応じて弾力配分。
結果、上期に膨らんだ“慣性コスト”が消え、広告費は▲38%、一方でリード獲得は+12%。キャッシュフローの不安は、設計でしか解けないと腹落ちした。
2. 比べないことが教えてくれたもの
他社の「理想の原価率」を追っても現場は救えない。効いたのは、自社の詰まりに合わせた予算言語だ。
・固定費は契約単位で見直す(席数/ツール/オフィス)。
・変動費はチャネル単位で再配分(CPAが“緑”だけ残す)。
・投資は仮説単位で90日検証(明確な北極星KPIに紐づかない仮説は却下)。
さらに、営業の週次レビューと直結させた。先行(接点)が未達なら広告ではなく内製リスト強化に振る、中間(提案到達)が詰まれば制作費を“提案テンプレ刷新”へ移す。
比べないで決めると、予算が意思を持ちはじめる。
3. それでも前に進む理由
ゼロベースは怖い。過去の努力を否定するように見えるからだ。だが、守るべきは努力ではなくキャッシュと選択肢。
私は、90日ごとに“勝ち筋だけを太らせる”快感を知ってしまった。削るのではない、切り返すのだ。
まとめ
- 予算は“ゼロベース×90日”で三色仕分け——止める/細らせる/増やすを即決
- CAC・LTV・回収日数を90日基準で再計算し、攻め筋へ資源集中
- 営業の3指標(先行/中間/結果)と連動させ、弾力配分で事業を前に押す
次回予告
vol.88『採用は“求人1枚サマリ”——応募が来る前にミスマッチを断つ』
次回は、採用コストが膨らむ裏側と、その切り返し。求人票を1枚サマリ化して「やること/やらないこと/最初の90日」を明示し、応募の質を一気に上げた話を書きます。
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